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ビジネスシーンで真珠をつけにくいのはなぜか(1) [ビジネスシーンでのジュエリー]

日本人になじみが深い宝石といえば、ダイヤモンドと真珠ではないでしょうか。一般的なドレスコードでは、ダイヤモンドなどの光る宝石は夜、真珠は昼の宝石なので、ビジネスシーンにはダイヤモンドより真珠がふさわしいと言われることもあります。にも関わらず、エグゼクティブを除き、日本では真珠をビジネスシーンで身につける人が少ないのはなぜでしょうか。

実は、私もずっとビジネスシーンでは真珠を身につけにくいと思っていた一人です。その理由は主に次の3つでした。

[1] 〇〇真珠、△△パールなど色々な呼び方の違いがよく分からず、選ぶのが難しいと思った。
[2] 真珠は変質しやすいと聞いたことがあったので、面倒だと思った。
[3] シャープさに欠けるデザインが多く、ビジネスに馴染みにくいと思った。

ビジネスシーンで真珠を身につけることは本当に難しいのか、どのようにすれば真珠を効果的にビジネスシーンで身につけられるのか、ジュエリーコーディネーターとして、またかつて一般企業で現場リーダーとして働いた経験のあるひとりの女性として、今回と次回の2回にわたって考えてみたいと思います。今回は、[1]と[2]について考えてみます。

1.本真珠、淡水パール、貝パール…何がちがうの?
 
真珠には色々な呼び方があり、違いがよく分からないため不安で買いにくいということはありませんか。主なものを簡単に整理すると、次の表になります。
 
pearlsK.png

真珠とは生きた貝の体内で形成されたもので、見える部分の構成物質が貝殻と同じものを言います。その形成に人が全く関与しないものを天然真珠、人が関与しているもの(関与に制約あり)を養殖真珠と言います。一方、模造真珠は天然真珠や養殖真珠の外観、色、その他の特徴を模倣して、貝の体内で形成されることなく、人工的に製造されたものを指し、多くは核となる物質に真珠のような塗料を吹きかけます。その塗料に天然物質を使用していても、貝の体内で形成されなければ模造真珠です。宝石と認められるのは、真珠(天然真珠と養殖真珠)だけです。模造真珠ではないということを強調するため、天然真珠と養殖真珠のことを「本真珠」と呼ぶことがあります。
 
このほかに「花珠」と言葉を聞くことがあるかもしれません。もともと養殖業者がアコヤ養殖真珠のなかで最高品質のものを指して使っていた言葉を小売でも使うようになったものです。いくつかの機関が鑑別書を発行していますが、日本には業界の統一基準がないため、花珠の鑑別書があることは必ずしも最高品質の真珠であることを意味しません(社団法人日本真珠振興会の注意喚起→)。また、アコヤ養殖真珠は、以前は日本が唯一の養殖地であったことから、「和珠」と呼ばれていました。
 
アコヤ真珠は深みのある輝き(てり)、シロチョウ真珠は大きさ、淡水真珠(淡水パール)は価格の手ごろさに特徴があります。近年は、養殖技術の向上によって品質が低いと言われていた淡水真珠の品質が高くなっています(品質の高いものは価格も上昇)。ビジネスシーンでは、大きすぎる真珠・数多くの真珠は不釣合いですから、連タイプのネックレスほど真珠(本真珠)の種類にこだわる必要はなく、見て美しいと思えればそれで充分ではないでしょうか。模造真珠がビジネスシーンにふさわしいかはケースバイケースだと思いますが、ビジネスリーダーが使用するケースに限って言えば、やはり模造品より本物がふさわしいと思います。何れにしても、本真珠だと思って模造品を購入することがないよう、ご注意ください。
 
 
2.真珠のお手入れは面倒? 
 
pearls.jpg
真珠は、貝という生物が作り出した宝石です。そのため、鉱物である他の宝石と比べて変質しやすいという特性があります。日常使用する上では、特に次の2つを考慮する必要があるでしょう。

◆ 酸性の水で溶ける
◆ 宝石としては柔らかい
 
真珠は汗に弱いと聞いたことがありませんか。 真珠の主成分である炭酸カルシウムは酸性の水で溶けるという性質があり、真珠の表層が溶けて凸凹が出来ると、真珠がくもったようになります。汗や手などのアブラは酸性で、しかも油分を含むため粘着性があり蒸発しにくいという性質があります。そのため大量の汗やアブラが着いたらすぐに拭くのが好ましいですが、通常の使用であれば使用後にふく程度で大丈夫です。とは言え、汗はなかなかコントロールできませんし、仕事中にジュエリーを拭くということも出来ないでしょう。また、真珠は宝石としては非常に柔らかい部類に入ります(ひっかいたときの傷のつきにくさを表すモース硬度では、真珠は3.5~4.5であるのに対し、水晶は7、ルビー・サファイアは9、ダイヤモンドは10。数値は高いほど傷がつきくいことを示します)。そのため、金属などに激しくぶつけたりしてしまうと真珠に傷がつくこともあります。
 
こう聞くと、確かに面倒な印象になるかもしれません。しかし、少し工夫すればリスクを回避できるのではないでしょうか。例えば、直接肌に触れる部分は貴金属でガードされたデザインのものを選んだり、ぶつけたり触ったりしやすいリングには真珠を避けるか小さめのものにする、などです。真珠は女性らしさを感じさせますが、それは優しさだけでなく知的で凛とした女性らしさであり、現代のビジネスシーンにふさわしいものだと思います。ほんの少し工夫するだけで、リスクを減らしてメリットを享受することができると思います。
 
また、真珠を保管するときに注意すべきこととしては、次のようなことがあります。

・ 使用後は布で拭いて保管する。(くもりを防ぐ)
・ 光(特に紫外線)が当たらないところに保管する。(黄ばみを防ぐ)
・ 極端な乾燥や湿気は避けて保管する。(ひび割れを防ぐ)
・ 他のジュエリーと接しないよう保管する。(当たると傷がつくことがある)
 
やはり、ちょっと手間がかかる印象かもしれません。ただ、後ろ3つは最初にきちんとした保管場所を用意すれば終わり、一番最初の「使ったら拭く」も靴やスーツも使ったらブラッシングした方が良いのと同じことです。靴が汚い人を見ると、「仕事も雑なのではないか」と想像してしまいませんか。靴やスーツをブラッシングするのもパールを拭くのも、実際やってみるとほんの一手間です。その一手間が、自らに「後処理までやってこそ仕事」という意識を受け付け、その結果、周囲には「余裕のあるちゃんとした生活をしている人」という安心感を与えるのではないでしょうか。
 
 
以上、[1]と[2]について考えて見ましたが、最も大きな問題は「[3] デザインがビジネスに馴染みにくい」かもしれません。この点については、次回考えてみたいと思います。
 

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★ 関連コラム

 ・ビジネスシーンで真珠をつけにくいのはなぜか(2)
 ・ビジネスシーン・ジュエリーのコラム一覧
 ・リーダーにふさわしい宝石とは
 ・リーダーにふさわしい貴金属とは


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太い指の人がビジネスシーンで使える指輪 [ビジネスシーンでのジュエリー]

前回・前々回のコラムでは、ビジネスシーンで使えるイヤリングやネックレスとはどのようなものであるか、顔や首の形別に考えてみました。今回は、指の形別にビジネスシーンで使える指輪とはどのようなものであるか考えてみたいと思います。細い指の場合はどのようなデザインでも似合いやすいので、今回は太い指について考えます。 

まず、「太くて短い指」「太くて長い指」に一般的に似合う指輪の形を考えます。次に、ビジネスシーンにふさわしい指輪とはどのようなものか考えます。最後に、ジュエリーコーディネーターとして、またかつて一般企業で現場リーダーとして働いた経験のあるひとりの女性として、現場リーダークラスの女性がビジネスシーンで使える指輪を考えてみたいと思います。

ただし「ビジネスシーンにふさわしいジュエリー」を考える際は、ご自分の特徴に合ったという視点も大切ですが、相手にどう見られたいかという視点も大切です。今回のコラムは前者の視点で述べますが、後者の視点も重要で、最終的には2つの視点をうまくミックスさせる必要があります。

※ビジネスシーンにふさわしい、太い指にあう当ショップの指輪は次のページをご覧ください。⇒ 太い指にあう指輪を見る

1.太い指にバランスが良い指輪|一般論

太い指にも、「太くて短い」「太くて長い」の2タイプあります。この2つのタイプの、一般的に避けた方がよいデザイン・バランスが良いデザインの例をまとめたものが下の表になります。

◆太くて短い指

 

◆太くて長い指

  

 

2.太い指にバランスが良い指輪|ビジネスシーン

ビジネスシーンでは、1の一般論をそのまま適用することは出来ません。ビジネスシーンにおけるファッションとは、「その仕事にふさわしいセンスがあることを表現する手段」ですから、指輪にも仕事にふさわしいという制約が生まれるからです。これはジュエリー全般に言えることですが、大きすぎるもの、主張の強すぎるものはビジネスシーンにはふさわしくありません。ジュエリーには時計のような機能性がなく、仕事を進める上で必要ではありません。なくてもよいものに気を配って身につけるからこそ心の余裕を感じさせるのですが、そこにつつしみ・奥ゆかしさがないとビジネスでは必要ないものという面が強調されてしまいます。

土台となる貴金属(地金)だけでなく、宝石(石)にも注意が必要です。光沢の強いスーツが、パーティーでは映えても一般的なビジネスシーンでは浮いてしまうのと同じように、輝きの強い宝石はビジネスシーンにふさわしくありません。一般的なビジネスシーンでは、ジュエリーは貴金属のみのものがふさわしく、宝石がつくとしてもごく小さなものを数個が限界だと思います(ただし、真珠はもう少し大きくても許容範囲)。手は名刺交換や資料を指し示すときなど人目につきやすく、また動きが激しいために輝きやすいので、ジュエリーの中でも指輪は特に宝石の輝きに気を配ったほうが良いと思います。

このような観点から、太くて短い指、太くて長い指とのバランスが良いデザインとされているものを見ると、いくつかはビジネスシーンではあまりふさわしくないでしょう。「センター・ ストーン型」は必然的に少し大きめの宝石(石)がセットされますし、幅が広い、ボリュームがある、縦長という各デザインも、遊びの要素が強くなりすぎてビジネスシーンにはそぐいません。V字タイプは、指を細く長く見せる上に、シャープな印象を与えるので、ビジネスシーンにもぴったりです。ボリュームに変化があるタイプは、適度なボリュームですっきりしたデザインならビジネスシーンでも違和感がないでしょう。 



3.太い指を適度に生かす指輪|ビジネスシーン

太い指は太い首と同じように、意志の強さや頼りがいを感じやすく、リーダーらしい手とも言えます。一方で、繊細さは感じにくいかもしれません。2では、出来るだけ指が太いと感じさせず、かつビジネスシーンでも違和感のない指輪とはどのようなものであるか考えてみました。しかし、ビジネスシーンにおいて太い指がマイナスイメージではないのならば、そのイメージは残しつつ足りないイメージを指輪で付け加えるというアプローチ法もあるでしょう。もちろん、指輪は小さいですから微妙にしか付け足せませんが、一面的でない深みといったものを感じさせることはできると思います。

手に繊細さや柔らかさを加えたいのであれば、繊細な模様が入った指輪や、緩やかな曲線で構成された形の指輪などをするとよいでしょう。ただし、ビジネスシーンで使うならば、どこかにキリリと締まった要素がないと、スーツなどとのバランスが悪くなります。模様が繊細ならアウトラインは甲丸や平打ちといった直線的でシンプルなもの、アウトラインが曲線なら厚みはあまり凸凹させないなど、どこかで必ず引き算をします。ビジネスシーンではジュエリーはでしゃばり過ぎないことが大切です。

 

また、ビジネスシーンではジュエリーの状態に気を配ってばかりはいられません。関節が太いと指輪がくるくると回ってしまうことが多いと言われますが、関節が太くなくても指輪が回ることはあります。乾燥した冬より湿気のある夏の方が指が太くなりやすく、1日のうちでもサイズは変化するものです。そのような場合、指輪が回らないように気をつけるよりも、指輪が回っても分からないデザインのものを身につけるほうが合理的です。特に手の平側の中央が表の中央に来ても違和感が少ないかチェックするとよいでしょう。ただし、手の平側の中央はサイズを調整するときのために模様を入れないケースが多いものです。そこに模様が入っているとサイズ調整が出来ない(出来ても難しい)ですし、製造手間の関係でお値段が高くなることもあります。ビジネスシーンではシンプルな指輪がふさわしいですから、必然的に指輪が回ってもそれほど問題がないデザインが多いとは思いますが、チェックポイントの1つに入れると良いでしょう。

太い指と言っても、ふっくらと太い、がっしり骨太など色々あります。ふっくらした手の場合も、子供のような手ならばクールさ、逆に年齢を感じる手ならばリズム感など、付け足したいイメージは微妙に異なると思います。まずはビジネスシーンに必要だが自分の手には足りないイメージは何かをよく観察することから始めてみてはいかがでしょうか。ビジネスシーンにおけるファッションとは「その仕事にふさわしいセンスがあることを表現する手段」です。「その仕事にふさわしい」センスとは何か、どうすればそれを表現できるのか、しっかり考えることが必要です。このコラムが、少しでもそのお役に立てれば幸いです。

※ビジネスシーンにふさわしい、太い指にあう当ショップの指輪は次のページをご覧ください。⇒ 太い指にあう指輪を見る

当ショップでは、ビジネスシーンで使えるジュエリーをご提供いたします。加えて、実際のビジネスシーンでの経験を生かし、ジュエリーコーディネーターとして、様々なビジネスシーンにふさわしいジュエリーを中心とした新しいファッションスタイルをご提案してまいります。  

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★ 関連コラム

 ・首の形から考えるビジネスシーンで使えるネックレス
 ・顔の形から考えるビジネスシーンで使えるイヤリング 
 ・戦略の立て方|ビジネスシーンのジュエリーコーディネート 
 ・ビジネスで使うジュエリーを戦略的に揃える 
 ・ビジネスシーン・ジュエリーのコラム一覧

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首の形から考えるビジネスシーンで使えるネックレス [ビジネスシーンでのジュエリー]

前回のコラムでは、ビジネスシーンで使えるイヤリングとはどのようなものであるか、顔の形別に考えてみました。今回は、首の形別にビジネスシーンで使えるネックレスとはどのようなものであるか考えてみたいと思います。まず、首の形別に一般的に似合うネックレスの形を考えます。次に、ビジネスシーンにふさわしいネックレスとはどのようなものか考えます。最後に、ジュエリーコーディネーターとして、またかつて一般企業で現場リーダーとして働いた経験のあるひとりの女性として、首の形別に現場リーダークラスの女性がビジネスシーンで使えるネックレスを考えてみたいと思います。

1.首の形にあわせたネックレスの選び方|一般論

首の形で悩む場合、ほとんどが「太い」「細い」「短い」「長い」ではないでしょうか。「太くて短い」あるいは「細くて長い」ので困るという組み合わせが多いと思います。この2つのタイプごとに、一般的に避けた方がよいデザイン・バランスが良いデザイン(長さ)をまとめたものが下の表になります。

 

2. 首の形にあわせたネックレスの選び方|ビジネスシーン

ビジネスシーンでは、1の一般論をそのまま適用することは出来ません。ビジネスシーンにおけるファッションとは、「その仕事にふさわしいセンスがあることを表現する手段」ですから、ネックレスにも仕事にふさわしいという制約が生まれるからです。ビジネスシーンでネックレスを着ける場合、次の3点で注意が必要です。

1点目は大きさ・デザインです。これはネックレスに限らずジュエリー全般に言えることですが、大きすぎるもの、主張の強すぎるものはビジネスシーンにはふさわしくありません。ジュエリーには時計のような機能性がなく、仕事を進める上で必要ではありません。なくてもよいものに気を配って身につけるからこそ心の余裕を感じさせるのですが、そこにつつしみ・奥ゆかしさがないとビジネスでは必要ないものという面が強調されてしまいます。あまりに大きいもの、主張の強いものはプライベートで楽しむべきものでしょう。

2点目は長さです。仕事のしやすさ・スーツとの相性を考えると、現場リーダーがビジネスシーンで着用するネックレスは短めにならざるを得ません。現場リーダーの仕事は、ミーティング・書類作成など、椅子に座って机に向かっていることが多いと思います。その時、長いネックレスだと机に当たりやすくなり、椅子に座ろうとするとガチャ、ミーティングで身を乗り出して説明しようとするとガチャ。こんな状態だと、ミーティング相手(顧客・チームメンバーあるいは上司)は、「仕事と見た目のどちらが大切なのか」とあなたの仕事に対する姿勢に疑念を持ちかねません。何より、ご自分が仕事に集中できないので避けたいと思うのではないでしょうか。また、女性のスーツの場合、全てのボタンを留めることが基本とされています。ファッション雑誌に、ジャケットの前を全開にしてロングネックレスを見せているコーディネートがよく掲載されていますが、それが許されるシーンは限定されるのです。

3点目は服とのバランスです。現場リーダーの場合、テーラードスーツなどスーツを着用していることが多いと思います。テーラードの襟が作るV字は首を長く見せる効果があり、特にダークカラーのスーツならば縁取り効果も高く、それだけで首の短さはかなりカバーされます。また、1点目・2点目で述べたようにビジネスシーンでは使えるネックレスの大きさ・長さにかなりの制約があるため、ネックレスだけでなくスーツ・シャツなどスーツの中に着るものを含めた全体のバランスで考える方が現実的です。

以上をもとに、首の形別にビジネスシーンで使えるネックレスとはどのようなものか考えてみます。


3.太くて短い首の人がビジネスシーンでつけるネックレス
 

現場リーダーが最もよくするコーディネートは、テーラードスーツ+シャツではないでしょうか。このコーディネートは、男性のスーツ姿に近いためどのようなビジネスシーンでも違和感がありません。しかしテーラードスーツ+シャツの場合、一般的に太くて短い首とバランスが良いデザインと言われる、「45cm位のペンダント」「45~50cm位のネックレス」はあまり効果的ではありません。第一ボタンを外したシャツの襟が作るV字とほぼ重なるからです。また、「太め・ボリュームがある」ものはビジネスシーンにふさわしくなく、「極細」は現場リーダーとしての存在感に欠けるのでふさわしくないでしょう。

テーラードスーツ+シャツの場合、一般的には合わないとされるチョーカー・タイプが合うと思います。シャツの襟がネックレスのかなりの部分を隠すため、チョーカー・タイプでも首を分断するほどの強いラインにはならず、むしろ以下のメリットの方が大きいからです。

  • テーラードの襟は重心を下げるが、適度な太さのネックレスがあればバランスが取れる。(男性はネクタイでバランスを取っています)
    →上にポイントがあると、身長をより高く感じる

  • 実際の首の付け根より少し下にラインがくるものを選べば、首が長く見える。
    →ネックレスのラインが首の付け根を連想させ、襟があるため少し下でも不自然ではない

ただし、シャツの襟からみえる肌の面積は狭いため、ネックレスの太さ・長さが少し違うだけで印象が変わってしまいます。鏡でよく見てご自分に一番合うネックレスの太さ・長さを探す必要があります。

なお、シャツの上からネックレスを着ける場合、短めにすると首がつまった感じになって首の短さを強調してしまいます。反対に、ジャケットのV字に収まる範囲で長めにしても合いません。ジャケットの襟、ネックレス、シャツの襟と同じようなラインが並びすぎて単調ですし、何よりオフのイメージが強すぎる(=ビジネスには必要ないものという面が強調される)からです。

テーラードスーツ+カットソーやノーカラースーツの場合は、シャツよりはネックレスの見える範囲も広がり、一般論で示したイメージに近くなります。現場リーダーらしいシャープさが欲しい場合は「45cm位のペンダント」、柔らかさを印象付けたい場合は「45~50cm位のネックレス」と、与えたいイメージによって使い分けると良いでしょう。ただし、ネックレスの長さはスーツなどの襟の開き具合とのバランスで決める必要があります。特にテーラードスーツ+カットソーの場合、もう少し長い方がよいこともあるので、こちらも鏡で全身のバランス・上半身だけ見える場合のバランスを確かめて決める必要があります。


4.細くて長い首の人がビジネスシーンでつけるネックレス

細くて長い首は、どのような長さのネックレスでもバランスがとりやすいため、一般的には太くて短い首より選択肢が広いといえます。しかし、「華奢=頼りない」となってはビジネスシーンでにはマイナスです。したがって、ビジネスシーンでは首元にボリューム感を加えることが大切になります。

しかし、立体感が強いものも、2連・3連の重ねつけも、装飾的要素が強くなってビジネスシーンにはあまりふさわしくないことが多いものです。その中で、立体感がありながらビジネスシーンにもなじむネックレスとしては、(珠が大きすぎない)パールのネックレスがあります。チョーカー・タイプも、シンプルなものであればビジネスシーンにふさわしいでしょう。一般的にも似合わないといわれる「細いネックレス・ペンダント」は、頼りなく感じやすいためビジネスシーンでもふさわしくありません。

テーラードスーツ+シャツの場合、シャツの襟で首元にボリューム感が出るので、ネックレスはボリューム感より長さの補正を中心に考えた方が効果的です。太くて短い首の場合と同じ理由で短めのネックレスが合いますが、その長さは太くて短い首の場合と反対に、首の付け根ギリギリにした方が首の長さが目立ちません。シャツの襟は少し高さのあるもの、ジャケットのVも浅めのものをあわせると、細くて長い首の印象が薄れ、バランスがよくなります。しかし、このコーディネートでのネックレスの一番の役割は、テーラードの襟で下がった重心を上げてバランスをよくすることにあります。そのことに気をつけて全体のバランスを整えれば、自然に首の長さは気にならなくなりはずです。

テーラードスーツ+カットソーやノーカラースーツの場合、シャツの襟がないため細くて長い首が目立ちます。したがって、長さの調節よりもボリューム感を加えることを優先します。パールのネックレスは定番の組み合わせで、華やかさも必要なエグゼクティブクラスになればぴったりだと思いますが、現場リーダークラスの場合、もう少し軽さが欲しいことも多いでしょう。そのような場合は、パールと貴金属を組み合わせた短めのネックレスならば、パールだけのネックレスより軽さが出ますし、なにより入学式などに着るセレモニースーツのイメージと一線を画すことができます。


 以上、首の形別に現場リーダーの女性がビジネスシーンで使いやすいネックレスを考えてみました。シャツの襟がある場合は、太くて短い首であっても細くて長い首であっても合うネックレスはほとんど変わらず、長さや太さのわずかな違いにこだわる必要があります。一方、シャツの襟がない場合は首の特徴がストレートに出るため、太くて短い首はすっきりしたネックレスで空間を作るように、細くて長い首はボリューム感のあるネックレスで空間を分断するとよいでしょう。

多くの女性は、太くて短い首より長くて細い首に憧れます。長くて細い首の方が女性的ですし、縦のラインが強調されるのですらっと小顔に見えて全身のバランスがとりやすいからです。しかし、太くて短い首は実行力・安定感・頼りがいを感じやすく、ビジネスシーンではむしろプラスである場合が多いのではないでしょうか。ビジネスシーンにおけるファッションとは「その仕事にふさわしいセンスがあることを表現する手段」です。頼りがいを感じてもらうために、あえて太くて短い首の印象を残す(あるいは作る)という選択肢もあるでしょう。「その仕事にふさわしい」センスとは何か、どうすればそれを表現できるのか、しっかり考えることが必要です。このコラムが、少しでもそのお役に立てれば幸いです。

当ショップでは、ビジネスシーンで使えるジュエリーをご提供いたします。加えて、実際のビジネスシーンでの経験を生かし、ジュエリーコーディネーターとして、様々なビジネスシーンにふさわしいジュエリーを中心とした新しいファッションスタイルをご提案してまいります。  

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