ノーカラージャケット|ビジネスシーンのジュエリーコーディネート [ビジネスシーンでのジュエリー]
ビジネスシーンにおけるファッションとは、ズバリ「その仕事にふさわしいセンスがあることを表現する手段」ではないでしょうか。その場にふさわしく、相手への配慮が感じられものをと考えるとテーラードジャケットがメインとなりますが、いつも同じような格好になりやすいのも事実です。もう少し違うタイプのジャケットをと考えたとき、まず思いつくのはノーカラージャケットではないでしょうか。今回は、ノーカラージャケットのビジネスシーンにふさわしいファッションコーディネートと、さらに一歩先んじるためのジュエリーのあわせ方を、ジュエリーコーディネーターとして、またかつて一般企業で現場リーダーとして働いた経験のあるひとりの女性として考えてみたいと思います。
よく見かけるノーカラージャケットは、ラウンドネックで縁がトリミング(縁取り)された右のようなタイプで、ジャケットのネックラインを生かすためインナーも襟がないものを着ることが多いものです。このタイプは、テーラードジャケットに比べソフトさ女性らしさが感じられ、トリミングによって装飾性が高まっていますが、現場を取り仕切るリーダーがビジネスシーンで着るには少し違和感があります。その理由は、
◆ 子供の入学・卒業式に出席する母親のセレモニースーツの印象が強すぎる
◆ (ウエストがシェイプされていないタイプは特に)、精悍さに欠ける
◆ ボタンではなくカギホックなので、留めていても動くと外れやすい
最近の雑誌にはセレモニースーツとは一線を画したノーカラージャケットのコーディネートがよく載っています。しかし、ボトムがジーンズだったり、ジャケットの襟のラインと重なるようにパールを何重にも巻いていたり、長めのネックレスをたくさん着けたり、首にボリュームのあるストールを巻いたりと、プライベートでは素敵でも、ほとんどのビジネスシーンで使えないコーディネートばかりです。現場リーダーのビジネスシーンにふさわしいコーディネートを考えると、セレモニースーツのように見えてしまうのです。
また、ウエストがシェイプされていないタイプはだぼっとした印象になりやすく、仕事をテキパキとこなすイメージに繋がりません。ぺプラム(ウエストから下についたフリルなどの装飾)や、前に流行した袖口が広めのタイプは、ビジネスシーンでは女性らしさが強すぎるでしょう。また、布地の織りがざっくりしたものは、カジュアルな印象が強くなりすぎます。
そこで、男性のダークスーツ(濃紺・チャコールグレーで、無地あるいは細いストライプ)に準じた色柄、目が細かい生地、ウエストもほどよく絞られたタイプにしてみます。ビジネスシーンでは、トリミングの装飾性は過剰な印象があるのでトリミングなしのタイプにします。これで、上のタイプよりは格段にリーダーにふさわしいスタイルになったのではないでしょうか。
ただし、このままでは男性のスーツと比べシンプルすぎて深みが足りません(女性がテーラードジャケットを着る場合の問題点を思い出してください)。リーダーよりも若手に似合うコーディネートです。そこで、ジュエリーを付け足して、深みを加えます。その際に考慮すべきポイントは2つです。
◆ 色が単調なので、できれば色を加えたい
ラウンドネックのノーカラースーツをセレモニー用に着る場合、一連の真珠ネックレスを合わせていることが多いですが、それぐらいのボリュームがなければ、ネックラインに負けてしまいます。真珠ネックレスも素敵ですが、ラウンドネックのノーカラージャケットは女性らしい印象が強いので、女性らしさを抑えたジュエリーのほうがビジネスシーンにはよりふさわしいと思います。シャープなデザインのネックレスで、色もイエローゴールドではなく、ホワイトゴールドやプラチナ・シルバーなどのホワイト系だと、よりクールな印象になります。
あるいは、セレモニー用のコサージュの代わりにブローチを着けるのもよいでしょう。カラー(襟)もトリミングもないシンプルなジャケットなので、ジュエリーはそれなりに存在感があった方がしっくりきます。ネックレスとブローチを両方着けると一層きちんとした感じが増します。
テーラードジャケットでは深みを出すためにスカーフやストールを加えましたが、ノーカラージャケットの場合、どうしてもスカーフやストールが見える面積が大きくなるためビジネスシーンでは華美な印象になりやすく、見える面積を抑えようと一部を襟下に入れると首周りのすっきり感が打ち消されてしまうので、どちらもしっくりきません。できればジュエリーで色を加えるとよいでしょう。キラキラしないタイプの小さな色石やエナメル(七宝)など色のあるものを選ぶのです。ただし、色は少量に留めたほうがビジネスシーンにはふさわしいと思います。
なお、ボタンではなくカギホックなので、前を開ける前提で着こなします。カギホックの場合、前を留めてきちんとした印象にしたかったのに、名刺交換をしている間に外れてしまったということも起こり得ます。前をきちんと留めることが求められるシーンでは、このタイプは着ないという判断力も大切です。テーラードジャケットにする、あるいは、カギホックではなくボタンのノーカラージャケットを探すなどしましょう。最近では、1つあるいは2つボタンで、ラウンドネックながら一番上がくっつかず離れている(=V字の切り込みが出来る)タイプのジャケット(右)を見かけるようになりました。右のタイプのジュエリーコーディネートの考え方は上と同じです。さらには、テーラードジャケットの襟がないタイプのノーカラージャケットも見かけます。このタイプのジュエリーコーディネートの考え方は、テーラードジャケットに準じて考えるとよいでしょう。
最初に、ラウンドネックで縁がトリミングされたタイプは現場リーダーがビジネスシーンで着るのは難しいと申し上げました。しかし、重役クラスの女性がピンクなどのきれいな色のこのタイプのスーツを着ていることがあります。重役クラスは会社の広告塔でもあり、華やかさが必要なこともあります。自分に求められている役割、そのシーンの位置づけによって、ふさわしいファッションは変わるのです。ビジネスシーンにおけるファッションとは「その仕事にふさわしいセンスがあることを表現する手段」なのです。このブログやコラムが、その参考になれば幸いです。
当ショップでは、ビジネスシーンで使えるジュエリーをご提供いたします。加えて、実際のビジネスシーンでの経験を生かし、ジュエリーコーディネーターとして、様々なビジネスシーンにふさわしいジュエリーを中心とした新しいファッションスタイルをご提案してまいります。
当ショップの facebook ページでは、当ショップ関連サイトの最新情報(ビジネスシーンでのジュエリーにまつわるお話し)やお得なクーポンなどの情報をいち早くお届けいたします。是非、フォロー(いいね!)してください。 ⇒ 当ショップの facebook ページをフォロー(いいね!)する
★ 関連コラム ・戦略の立て方|ビジネスシーンのジュエリーコーディネート
・テーラード+シャツ|ビジネスシーンのジュエリーコーディネート
・テーラード+カットソー|ビジネスシーンのジュエリーコーディネート
・テーラード+イタリアンカラー|ビジネスシーンのジュエリーコーディネート
・ビジネスシーン・ジュエリーのコラム一覧
コメント 0