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ビジネスシーンのジュエリーに季節感を [ビジネスシーンでのジュエリー]

日本のジュエリーの歴史は、世界の中でも特殊だということをご存知でしょうか。縄文、弥生、古墳時代までは、他の民族とそれほど変わらない装身具の歴史を持っていますが、古墳時代と飛鳥、奈良時代との境目で、突如として、普通の意味での装身具は姿を消し、以後ほぼ1200年にわたり明治の初めまで、いわゆる装身具あるいはジュエリーを見ることはありません。つまり、日本人はジュエリーを身につけることに慣れていないと言えます。

ここで言う「装身具」とは、人間が身体を飾るのに用いるすべてのものをさします。「ジュエリー」は装身具のうち、使用する素材に制限のあるもの、すなわち地金には金、銀、プラチナ類を使用し、天然あるいは人口の宝石素材を使用したものをさします。  

そのため明治以降、日本人はジュエリーの本場ヨーロッパや新しい流行を生み出すアメリカの真似をしてきました。 しかし、日本人が欧米人の真似をしても似合わないことが多いのも現実ではないでしょうか。ビジネスシーンで欧米女性が存在感のあるネックレスをしている姿を格好良いと思う一方で、同じものを日本女性がつけても違和感を感じることが多いはずです。それは、欧米女性がジュエリーをつけなれている、体格・肌の色などが異なるということもあるでしょうが、最終的には文化・美意識が違うからだと思います。欧米人のファッションは欧米の文化・美意識で判断し、日本人のファッションは日本の文化・美意識で判断するという、使い分けが自然になされているのだと思います。

ならば、日本人が心地よくジュエリーを使いこなすためには、日本の文化・美意識を生かすことを考えるべきでしょう。日本の文化・美意識の特徴は色々ありますが、誰もが思いつくことは「余白の美」と「季節感」ではないでしょうか。欧米人には素敵だと思うジュエリーの数でも、日本人だと多すぎると感じやすいのは、余白を必要とする日本人の感性によるものだと思います。季節感が薄らいだといわれる現代日本ですが、季節の行事は大切にされていますし、旬の食べ物への興味も高いなど、まだまだ他国よりは季節感が大切にされていると思います。そして、季節感のある人は、感受性豊かで細やか、教養もある人だと好意的に受け止められているでしょう。

しかし、一般的なジュエリーでは季節感のないものがほとんどです。1年中使えるので購買側・販売側どちらにとっても効率がよいからでしょうか。確かに使用できる時期が限定されていることは、身につける側にすれば効率的ではないかもしれません。しかし、ビジネスシーンでのファッションは、自分のためというより相手のためという側面の方が強いはずです。自分の好み・都合しか考えないファッションがビジネスシーンで嫌われるのは、相手に「私はあなた方を大切に考えていませんよ」というメッセージを送ることになってしまうからです。季節にあわせたジュエリーを身につけるということは確かに面倒ですが、だからこそ価値があると言えます。

とは言え、季節ごとに複数のジュエリーを持つことは価格面で難しい場合も多いでしょう。また、日本のビジネスシーンにふさわしいジュエリーは一般的に小さくなりますので、大人数相手のプレゼンテーションなどでは見えないこともあります。より低価格で面積も広いインナーやストールなどと上手く役割分担させることが、合理的な選択となります。季節感のあるジュエリーに一番ふさわしいのは、お客様、特に決定権のあるポジションの人、との少人数での打ち合わせだと思います。そのようなポジションの人の多くは、日本的な感性のビジネス的価値を知っていますから、よりアピールできるはずです。もちろん、決定権のあるポジションではない人に対しても、メリットがあります。普通の個性的なデザインには相手にマイナスイメージを与えるリスクが高いですが、季節にふさわしいデザインはリスクが低いからです。

現代はグローバル化の時代ですから、海外の人と仕事をすることもあるかもしれません。ジュエリーの歴史が長い欧米人と接するときは、ジュエリーの常識を教養として身につけておく必要があります。しかしグローバル化とは右に習えの均一化ではなく、異質なもの同士が混ざり合って新しい価値が生まれることに意義があります。しかも、日本独特の美意識は世界的にも注目されています。であれば、ご自分のビジネスパートナーとしての価値を表現するにふさわしいのは、欧米のまねではなく、日本人らしいジュエリー使いではないでしょうか。特徴あるジュエリー使いは、相手もしくはご自分が話しかけるきっかけにすることが出来る、という現実的なメリットもあります。

しかし、季節感のあるジュエリーの最大のメリットは、相手に対するものだけではなく、ご自身が内面から変わる可能性を秘めていることでしょう。そのようなジュエリーを持つことによって、ご自身の季節に対する感覚が研ぎ澄まされ、人としての余裕が生まれたり、日本的な文化に対する興味が深まったりする可能性があります。そのような上質な内面は、ビジネス上も大きな資産となることでしょう。

では、季節感のあるジュエリーとは、どのようなものでしょうか。ビジネスシーンでは使用できませんが、日本独自のジュエリーである帯留めには季節感を表現したものもあります。そのデザインは、季節の植物、虫、宝船・獅子舞・雛人形といった行事を代表するものなどでしょうか。しかし、日本的な写実表現のものが多く、残念ながらそのままではビジネススーツには馴染みにくいでしょう。ビジネスシーンで使用するなら、やはりもう少し抽象化・単純化したデザインでなければバランスがとれません。他にない特徴は必要ですが、同時に他とのバランスも求められるビジネスパーソンと同じです。

より具体的なビジネスシーンで使える季節感のあるジュエリーについては、次回に考えてみたいと思います。また、当ショップでは、季節感のあるジュエリーを含めビジネスシーンで使えるジュエリーをご提供いたします。

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